F-ZERO AC(仮)
先日、行われたセガプライベートショーではビデオ紹介に止まったが、熱い視線を集めた同作。ショーでは大型可動筐体による実物展示となるだけに、行列は必至

バーチャコップ3
まるで映画のようにすべての動きがスローになり、敵弾さえ撃ち落とすことができる「E・S Mode」を搭載


きらめき絵巻
オムロン・タイトーの強力コラボレートによる全身シール機。スキャナー搭載によって、持ち込んだ写真等をスタンプにすることができる



プリモード
カメラ付き携帯電話の人気を、そのままシール機市場へ反映させることを狙った同作。ライトユーザーをいかに取り込めるかがカギを握る

 

 現在、ロケーションの売上げを支えているのはプライズゲーム、メダルゲーム、アミューズメントベンダーの3ジャンルだが、ビジネスデー、ユーザーデーとも毎回、来場者の熱い注目を集めるのがビデオゲームと大型ビデオゲームである。
 業況不振の1つの要因となっているのが、ビデオゲーム市場の冷え込みであり、年2回のショーを見ても、出展タイトル数は年々減少している。だが、裏を返せばどんなロケでも導入が可能なこのジャンルに新しい動きがあれば、業況回復の大きなきっかけとなるだけに、オペレーターの視線は自ずとこのジャンルに注がれることになるのだろう。
 また、大型ビデオゲームを見ても昨今、人気上位機種は大型化・高額化が顕著で、誰もが導入できるとは言い難い状況が生まれている。こうした機種の有無が勝ち組と負け組の境界線ともなっているのが現状である。これでははっきり言ってロケ全体の底上げを図ることはできない。やはり基板ものやアップライト・コックピットタイプのゲームで起爆剤がほしいところだ。

 その観点から今回、注目したいのは、ニンテンドーゲームキューブとの互換基板・トライフォースを用いたセガの「F-ZERO AC(仮)」である。家庭用ゲームの人気作にアーケード版としてどんなフィーチャーを用いるのか?ゲーム性を考慮し、大型可動筐体を採用するということで、話題性は抜群だろう。
 一方、ガンシューティングも新たに武器チェンジシステムを搭載したナムコの「タイムクライシス3」、映画の1シーンのようにスローな世界が体験できるE・S・Modeを採用したセガの「バーチャコップ3」と人気シリーズ最新作が揃い、注目を集めることは必至。この新システムは、どのように市場で評価されるのか興味深いところだ。
 変わったところでは、このジャンルへの初参入となるカトウ製作所の音楽ゲーム「三味線ブラザーズ」。折からの三味線ブームがゲームの世界でも再現できるか、今回の台風の目として注目してみたい。
 サテライトタイプの大型機種での話題作は、導入店舗で軒並み高稼働を記録しているコナミの「麻雀格闘倶楽部」にプロCPUのほか、実際にプロ雀士が参戦するという「麻雀格闘倶楽部2 日本プロ麻雀連盟ver.」。また、セガも「セガ四人打ち麻雀MJ 店舗間通信対戦仕様(仮)」で巻き返しを狙う。この機種以外、情報があまり出ていないコナミや昨秋のAMショーで「ドラゴンクロニクル」を出展したナムコはどう動くのか、今後主流になると目されるこのジャンルだけに十分チェックが必要だろう。

 気になる基板タイプだが、タイトーからは前作がいずれも好評を博した「式神の城II」(開発・アルファ・システム)、「兎 野生の闘牌〜山城麻雀編〜 」(開発・童)の続編もの2作。また、セガはあの名作パズルゲームの続編を出展する予定。このほか、ナムコからはクイズゲーム、サミーは「アトミスウェイブ」の新作ソフトと、決して数は多くないものの、様々なジャンルの製品が揃いそうだ。

 正月明け早々に加え、出展機種申請の締め切りまで期間があるため、正直なところ各社担当者の口は重い。
 プライズゲームではカトウ製作所が「もぐらdeパット」「ただいま工事中」という新製品2作、セガは昨秋のAMショーでも紹介した「ドリームトローネ」「UFOあらかるとII またまたイタダキ!」の2作を出展する。このほかナムコを筆頭に各社とも新製品を準備している様子。現在、ロケの命綱ともいえるジャンルだけに、会場の隅々まで足を運んで、自分のロケにあった製品を探して頂きたい。
 メダルゲームでの最重要チェックポイントは、情報は皆無ながら近年、このジャンルで次々と新機軸路線を打ち出しているコナミブースになるだろう。担当者は「新作を揃えている」と話しており、今度はどんなマシンを出展するのか注目したい。このほか、子供から大人向けまで幅広いラインナップを持つサミーブース、子供向けではキャラクターメダルシリーズの新作を揃えるバンプレスト、大人向けではオーガス、エービーシーにも足を運んでみたい。
 製品名が挙がった数少ない機種の中で、ゲーム性に興味を惹かれたのがエイブルコーポレーション、友栄が出展するシングルメダル機「ボール雀三國志」(昭和技研製)。パチンコと麻雀を合わせた同作は、アーケードでの麻雀人気と相まって、メダルコーナーに新たな客層を呼び込む一助となりそうだ。
 卒業・入学シーズンという需要が伸びる時期を見据えてのものか、年明けからシールベンダーの発売が目立つ。今回のショーでは、タイトーが、オムロンと共同開発した「きらめき絵巻」、エイブルコーポレーション、タイトーが「プリモード」(NECモバイリング製)を出展する。このほか、すでに発表済みのマシンも各社から出展されるであろうし、シールベンダー市場の好況は、ショーにもそのまま反映されそうである。
 このほか、アーケードゲームではホープの「マシンガンアクション」、エイブルコーポレーションが出展する大型アーケードマシン「シーソーゲーム」(インターリコム製)等の出展が予定されている。

タイムクライシス3
武器チェンジシステムを新たに搭載!ガンシューティングのビッグタイトル最新作だけに来場者の熱い注目を集めるのは間違いないところ


三味線ブラザーズ
カトウ製作所初の音楽ゲーム。巷でも注目の三味線という楽器を用いたゲーム性で音楽ゲームファンのみならず、ファミリー層の支持も狙う


ボール雀三國志
ボールを麻雀牌のゲートに入れて、役作りをするという今までのシングルメダルにないゲーム性を持つ同作。メダルコーナーに新たな客層を呼び込めるか!?


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